神奈川県横須賀市の浦賀といえば、ペリーで有名なところですが、ここに江戸時代からつづいている渡し船があります。
とてもレトロな外観で、乗船時間はたった3分なので気軽に乗ることができます。
この記事では、浦賀の渡し船の料金、乗り場へのアクセス、周辺駐車場や周辺観光地の情報などについてお伝えしていきます。
浦賀の渡し船のご紹介
浦賀の渡し船についてご紹介していきます。
神奈川県横須賀市の浦賀港を走る「浦賀の渡し」の渡し船は、別名「ポンポン船」と呼ばれています。
浦賀奉行所が設置された江戸時代(1725年)から、つまり300年前からあるのです。
現在は違いますが、昔は手漕ぎ船で「焼玉(やきだま)エンジン」から「ポンポン」という音がしていたそうです。
船の名前は「愛宕丸(あたごまる)」で、この地にある愛宕山にちなんで名づけられました。
浦賀港はちょっと細長く運河のような感じなのですが、向こう岸に行く橋がありません。
でもこの渡し船があることで、たった3分で行くことができます。
向こう岸は近いので、東西それぞれの乗り場から向こう岸が見えるくらいです。
東西を陸上でぐるっとまわって行くと徒歩で30分はかかるので、昔は特にこの船が生活に欠かせないものだったと想像できます。
現在は、地元の方だけでなく観光客も多く利用しています。
船の大きさは9.5mで、乗船定員は12名で、それほど大きくありません。
朱色でレトロな外観は、とても目を引きます。
時刻表は無く、渡し船が向こう岸にいるときは呼び出しボタンを押すと、すぐに来てくれます。
浦賀の渡し船に予約は不要
浦賀の渡し船に乗るのに予約は不要です。というか予約はできません。
悪天候や船の点検により、船は運休することがあります。
せっかく行っても運休で乗船できないとがっかりなので、特に観光で行く場合は、浦賀の渡しのホームページか、「浦賀の渡し運航状況ツイッター」か、電話で確認してから行った方が安心ですね。
☎046-825-7144。
浦賀の渡し船の料金、乗り方
渡し船の料金と乗り方についてご説明します。
渡し船の料金
◆乗船料金は、船に乗ってから船頭さんに支払います。
現金のみの支払いになります。
横須賀市民の方は割引き料金になりますので、「横須賀市民です」と申告するのをお忘れなく。
◆乗船料金(片道の料金)
高校生以上 | 400円(但し、横須賀市民は200円) |
小中学生 | 200円(但し、横須賀市民は100円) |
未就学児 | 大人1名につき1名まで無料 |
1歳未満 | 無料 |
自転車や大きな荷物 | 50円 |
◆1日乗り放題の「1DAYパス」
高校生以上600円、小中学生300円です。
往復する場合は、1回1回片道料金を支払うよりも、「1DAYパス」を購入した方がお得です。
往復したらもう元がとれますので。
ベビーカーは無料だよ!
◆御船印
300円です。乗船料金を支払う時に船長さんに言えば、一緒に購入することができます。
渡し船の乗り方
運航時間は、7:00~17:00 です。※12月31日~1月3日は運航時間が異なります。
乗り場は西渡船場と東渡船場の2つがあります。
時刻表は無く、船は常時1隻で運航し乗船客がいると出航することになっています。
西渡船場か東渡船場に行きます。
↓
船がいない場合は、乗り場の立て看板にある呼び出しボタンを押します。
これを押しても音はしませんが、船にはちゃんと連絡がいきます。
↓
2~3分待てばすぐ船がきます。
↓
船が来て、船頭さんが「どうぞー」と言ってくれたら乗船します。
↓
乗船したら、船頭さんに乗船料金を支払います。
往復乗船する場合は、乗船料を支払う際に「往復する」旨を伝えて、1日乗り放題の「1DAYパス」600円を購入するのがおすすめです。横須賀市民の方はその旨を申し出ると割引になります。
船内は屋根はありますが、横は吹き抜けで、左右に席があります。
左右どちら側に座っても景色は見えます。
西渡船場から乗る場合は、進行方向左が浦賀駅方面で、右が東京湾です。
東渡船場から乗る場合は、進行方向左が東京湾で、右が浦賀駅方面です。
浦賀港はよっぽど悪天候でない限り(そういう場合は運休になりますね)波はおだやかなので、船はそんなに揺れません。あっという間に向こう岸に着きます。
浦賀の渡し船の混雑状況
平日はそれほど混雑していません。
土日祝は、地元の方だけでなく観光で訪れる人が多いので比較的混雑するため、渡し船は絶えず往復しています。
乗船定員が12名なので、団体さんが来るとさすがに混雑しますね。
でも、乗船時間は3分で、渡し船はすぐ来るので、それほど待たずに乗船できます。
浦賀の渡し船の乗り場へのアクセス
浦賀の渡し船の乗り場である西渡船場と東渡船場へのアクセスは以下のとおりです。
電車やバスの場合
最寄り駅は、京浜急行の浦賀駅です。品川駅からは約1時間です。
西渡船場と東渡船場ともに、浦賀駅から徒歩約15~20分なので、歩けない距離ではないです。
但し、浦賀駅からはバスが出ていますので、これを利用するのもおすすめです。
◆西渡船場
浦賀駅は改札が1つです。
浦賀駅の2番のりばから京急バス久10系統の京急久里浜駅ゆきかJR久里浜駅ゆきのバスに約5分乗り、紺野町バス停で下車してすぐです。
◆東渡船場
浦賀駅は改札が1つです。
浦賀駅の1番のりばから京急バスの浦2系統か浦26系統のかもめ団地ゆきか、浦3系統の観音崎ゆきに約5分乗り、新町バス停で下車して、徒歩3分です。
車の場合
横浜横須賀道路の浦賀インターを下りて浦賀駅方面に向かいます。
浦賀の渡し船の周辺駐車場
浦賀の渡しには専用駐車場はありませんので、周辺の駐車場をご利用ください。
◆西渡船場の周辺の駐車場
・浦賀コインパーキング。西渡船場から徒歩約15分のところにあります。
・叶神社参拝者専用駐車場
西渡船場から徒歩約2分のところにありますが、あくまでも参拝者用の駐車場ですので、必ず参拝をして、渡し船に乗る場合は、短時間で切り上げた方がよさそうです。駐車台数は5台です。
◆東渡船場の周辺の駐車場
・浦賀ボートパーク駐車場
東渡船場から徒歩約2分のところにあります。駐車台数31台です。
駐車料金は1時間320円で、最大料金は640円です。尚、お札は千円札だけ使えます。
浦賀の渡し船の周辺の観光名所
浦賀の渡し船を乗り終えたら、周辺のおすすめの観光名所をご紹介します。
浦賀付近
◆エルマール浦賀テラスカフェ
東渡船場にあるカフェです。港が目の前にあるので、ゆっくりくつろぎながら渡し船が行き来する様子を見るのもおすすめです。
◆西叶神社と東叶神社
西叶神社は西渡船場から徒歩約2分で、東叶神社は東渡船場から徒歩約4分です。
渡し船で東西を行き来して、神社をめぐるのもいいですね。
◆浦賀レンガドック
毎月第1日曜日と第3日曜日見学可能ですが、事前申し込みが必要です。詳しくはホームページをご覧ください。
◆愛宕山(あたごやま)公園
1891年(明治)にできた歴史ある公園です。
ここにある「咸臨丸出港の碑」には、勝海舟、福沢諭吉、ジョン万次郎などの歴史的人物の名前が刻印されています。
京浜急行の浦賀駅から京急バスの久10系統の京急久里浜駅ゆきに約5分乗り、新町バス停で下車して、徒歩約10分です。24時間入園可能で無料ですが、駐車場はありません。
◆燈明堂(とうみょうどう)と燈明堂海岸
燈明堂とは小さな岬にある、1648年に作られた和式灯台です。
燈明堂のまわりには、砂浜のきれいな燈明堂海岸が広がっています。
燈明堂も燈明堂海岸も海にあるので、当然入場無料です。
京浜急行の浦賀駅から京急バスの久10系統の京急久里浜駅ゆきに約8分乗り、燈明堂入口バス停で下車してから徒歩約10分です。
車の場合は燈明堂緑地駐車場があります。営業時間は5:00~21:30で、最初の30分は無料で、30分以降2時間まで320円で、以降30分50円で、最大料金は620円です。
◆千代ケ崎砲台跡
公開日は、土日祝のみです(但し、12月29~1月3日はお休みです)
京浜急行の浦賀駅から京急バスの久10系統の京急久里浜駅ゆきに約8分乗り、燈明堂入口バス停で下車してから徒歩約15分です。
◆ファーマシーガーデン浦賀
ブルーベリー狩りやレモン狩りができる農園です。
よろしければ、こちらの記事をご覧ください。
観音崎付近
◆県立観音崎公園
海も山も楽しめる公園です。東京湾を通る大型タンカーや貨物船がよく見えます。
京浜急行の浦賀駅の1番のりばから京急バスの浦3系統の観音崎ゆきに約15分乗り、終点の観音崎で下車してからすぐです。
車の場合は、横浜横須賀道路の馬堀海岸インターから約5分です。
駐車場は第1~第5駐車場まであり、駐車台数は277台です。料金は時期によって無料の時と有料の時があります。詳しくはホームページでご確認ください。
◆横須賀美術館
観音崎公園から徒歩5分程のところにあり、道路沿いにきれいな芝生の広場があるのですぐわかります。
とてもおしゃれな建物です。
開館時間は10:00~18:00で、休館日は第1月曜日(ただし祝日の場合は開館)と12月29日~1月3日です。駐車料金は1時間まで320円で、以降30分160円で、1日の上限は1,600円です。
◆ダイニングカフェ「風」
よろしければ以下の記事をご覧ください。
久里浜付近
◆ペリー記念館・ペリー上陸記念碑(ペリー公園)
久里浜にあります。歴史好きの方には是非おすすめです。24時間入園可能で無料ですが、専用の駐車場はありません。
◆くりはま花の国
春はポピー、秋はコスモスで有名です。一年中、四季折々の花を楽しめます。遊具もあるので、お子さんも楽しめます。
◆東京湾フェリー(久里浜港)
よろしければ、こちらの記事をご覧ください。
浦賀の渡し船の料金と乗り場へのアクセスは?周辺駐車場や観光地の情報のまとめ
- 高校生以上400円(但し、横須賀市民は200円)、小中学生200円(但し、横須賀市民は100円)。1日乗り放題の「1DAYパス」は、高校生以上600円、小中学生300円。
- 京浜急行の浦賀駅から徒歩約15分~20分。バスは約5分。
- 車の場合は、横浜横須賀道路の浦賀インターから。
専用駐車場はないので、周辺駐車場を利用します。
江戸時代に浦賀奉行所があった時代からずっとある渡し船。とても歴史を感じます。
あっという間に往復もできて面白いので、浦賀にお出かけの際は、是非乗船してみてください。